インスタグラム創業者「辞任の挨拶」を考える

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  • インスタグラムの共同創業者の2人は9月24日(現地時間)、フェイスブックを去ると発表した。
  • 「辞任の挨拶」を詳しく見てみると、今回の辞任が円満なものではないことを示唆する、いくつかの手がかりが見つかった。

9月24日(現地時間)夕方、インスタグラムの共同創業者2人がフェイスブックを去るというニュースが飛び込み、多くの人が驚かされた。フェイスブックにも衝撃が広がったようだ。

インスタグラムCEOのケビン・シストロム(Kevin Systrom)が、自身と共同創業者のマイク・クリーガー(Mike Krieger)を代表してインスタグラムに投稿した辞任の挨拶は、通例とはまったく異なるものだった。

隠されたメッセージに気づかない人もいるだろうが、シストロムの別れの言葉には、数週間後には明らかになるであろう辞任の裏にある真実のヒントとなる数多くの手がかりがあった。

まずは、辞任の挨拶を見てみよう

「マイクと私は、インスタグラムで8年を過ごし、フェイスブックのチームと6年を過ごした。我々は13人から世界中のオフィスに1000人以上が働くまでに成長した。我々が作ったプロダクトは10億人を超える人々に使われ、愛されている。我々は次の人生への準備が整った。

我々はしばらく休養し、好奇心とクリエイティビティをもう一度、取り戻そうと思う。新しいものを作るために立ち止まり、我々をインスパイアしてくれるもの、そしてそれを世界が必要としているかどうかを突き詰める。そんなことを我々は計画している。

我々はリーダーから10億人の中の2人のユーザーとなるが、インスタグラムとフェイスブックの未来に依然、興奮している。イノベーティブで非凡な会社の取り組みに期待している。

共同創業者兼CEO、ケビン・シストロム

次に、発表の中に隠された警告を見てみよう。円満退社などではない。

1. タイミング

2人の共同創業者が一緒に辞めるという事実はそれ自体、異例のこと。そして、一般的には経営の安定的な移行を示すために発表から辞任まで6週間の猶予が設けられるが、今回はそうではなかった。それはより一層、信じられないこと。

ここから分かることは明確、辞任は予定外のことだった。

2. 欠けているもの

発表には、マーク・ザッカーバーグシェリル・サンドバーグの2人の名前がない。会社の創業者に対する感謝の言葉は形式的なものかもしれないが、重要なもの。

それがないということは、事態が円満ではないことを示している。

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3. クリエイティビティを「もう一度」取り戻す

ここでのキーワードは「もう一度」。2人の共同創業者は、テック・イノベーターに不可欠な好奇心とクリエイティビティを追求することが、フェイスブックでは不可能だったことを明らかにしようとしたようだ。

4. 「新しいものを作る」

辞任の挨拶をシリコンバレーの暗黙のルールに基づいて考えてみる。会社を辞めるのは、家族とより多くの時間を過ごすため、「充電のため」、あるいは古いスポーツカーを収集するため。

少なくとも辞任の挨拶の中では、新しい、おそらく競合することになるプロダクトを作るために会社を辞めない。

5. タイミング パート2

辞任の挨拶では触れられていないが、決断の唐突さは重要な手がかり。シストロムはこのあと、10月18日のThe Information subscriber summit、11月のWSJD Live conferenceなど、大きなイベントに登壇する予定だった。

「世論は間違いなくフェイスブックに厳しいものとなる」とある関係者は語った。

「こんなふうに会社を辞めてはいけない」

 

 
 
今後インスタグラムの展開が気になりますね。
どのようになって行くのでしょうか。