今回、速水氏が訪れたのは、六本木の裏通りにひっそり続くフレンチレストラン。そこは、ギラギラ系とはまた違う熟れた夜遊びのできる場所。
夜な夜な近隣のワイン好きが集い、寡黙な店主の作る温かな料理に舌鼓を打つ。そんな玄人好みの『ボン・ムッシュ』を速水氏はどのように感じた?
キラキラした六本木には珍しい、小ぢんまりとして落ち着くフレンチですね
六本木の交差点からほど近い、車も通れない小径沿いに『ボンムッシュ』という15年続くフレンチがある。
大通りの喧騒から一転、中は10席だけの小体な店で、壁には様々な国の言葉のサインが書かれ、棚には面白そうな本、マトリョーシカはじめ謎の置物が並ぶ。すべて、この店を訪れご機嫌になった客たちが残していったものだ。
「目立ちづらい場所でお店が15年も続くのは、常連の方が多いからでしょうね。お店の方も気さくで、アットホームな雰囲気です」と速水氏が言うように、店主・河野大(ひろし)さんの気取らない人柄が店の空気感そのもの。
ひとりで夜を楽しむための秘密基地とも言える居心地の良さがある。
速水氏がこの日気に入ったのは、フランス・ボルドーから届いたホワイトアスパラガスとソバージュ(欧州でよく食べられる山菜)に桜海老を合わせ、アンチョビのソースで仕上げたもの。ぬめりのあるソバージュの苦味と食感を楽しむと、速水氏はこう納得していた。
「お硬い感じじゃなくて、それでいてお料理は手抜きなしというのも、長く続く秘訣なはず」
この店の速水流の楽しみ方とは?
そしてその丁寧な料理はワインを誘うものばかり。例えばたっぷり入ったブルーチーズの冷製スープは、黒胡椒がいいアクセントで〝飲むつまみ〞といった味わい。
赤白スパークリングはすべてグラスでの用意もあるので、料理に合わせ変える人もいれば、ひとりでボトル1本を飲みきる常連もいるそう。
「酔っ払うと長居されるから、回転が悪い(笑)」と店主の河野さんでも長くいたくなる理由が多いから仕方がない。速水氏も「夕食後でも腹ペコでも、ワインを飲みながら何かつまみたい時にまた来たいですね」と再訪を口にしていた。
引用元
フレンチいいですね~