地味なのに“インスタ映え”? 漂白剤やクレンザー、除菌スプレーの写真が投稿される理由

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業務用が主の除菌用スプレー「パストリーゼ」は40年以上の歴史を持つが、家庭向け製品のほうの売り上げがこの4年で約3.5倍に。昭和38年から半世紀以上も販売されているせっけんクレンザー「ハイホーム」も近年、売り上げを伸ばしているという。

 どれもマニアックなお掃除グッズだ。

 「たとえば、一般的な漂白剤は衣料用など用途が限定されているものが多い中で、オキシクリーンは洗濯だけでなく、キッチンや風呂、リビングまで多様な掃除に使える機能性の高さが人気の一因でしょう」

 主婦と生活社の生活誌「CHANTO(ちゃんと)」の杉木智子編集長が分析する。

 なるほど、パストリーゼもハイホームもさまざまな場面に使える「万能性」は共通している。

 こうしたオール・イン・ワンの機能の魅力を口コミ的に拡散しているのが、写真共有アプリ「インスタグラム」だ。

「オキシクリーンのインスタ投稿数は、4万7700件(6月5日時点)にのぼります」と話すのは、日用雑貨を扱うグラフィコ(東京都品川区)企画本部の田辺謙司課長だ。オキシクリーンを輸入販売している。

 田辺課長は「大手メーカーの製品のように、誰もが知っていて使っている商品ではないから、『私が見つけた』という感覚で注目してもらえるのではないか」と分析する。

 投稿者たちは、この漂白剤溶液に洗濯物などをひたすことを「オキシ漬け」などと呼び合い、共感を示し合っているという。

 「いいモノを私がみつけた」ことを披露し、同好の士をみつけたら気持ちを共有したい。SNS(会員制共有サービス)利用の基本的な欲求だが、それがマニアックなお掃除グッズにも及んでいるということだろう。

 この現象に注目し、「お家がキラキラ輝く魔法のオキシクリーン」(徳間書店)という書籍も出た。

 「インスタでは、“本当の客”の声が聞ける」と話すのは、ハイホームを販売する日本珪華化学工業(東京都世田谷区)の林孝社長(61)だ。ハイホームの投稿数は6800件(6月5日時点)だが、林社長は「うちはテレビでCMを打つ資金力はないが、インスタはそれに匹敵する影響を売り上げに与える」と驚いている。

 

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インスタの影響ってすごいですね